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例​外​者​的​自​意​識

by 不実 fujitu

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lyrics

酷く寒い朝、家に留まるべく理由を模索するが何も見当たらない
人工物に問うが語らない、人を欺くことには気が乗らない
しょうがなく家を出るが冷気が鋭い刃のように私の身に突き刺さる
うなだれた頭を持ち直すの精一杯だ、やはり外出したのは失敗だった
引き返す足取りは重い、まだ迷いが生じているからかそれでも体は正直に踏み出すことを止めない
食い違いを重ねる私と僕、繋がりはもうすでにか細く
冷め切った体温はゆっくりと端部から感覚を奪っていく、決して戻っては来ないあの日のあの人のように
人々は怠惰ではないかと嘲笑う、そんな時は決まってそいつを嫌気で刺したくなるんだ
孕んでいく自己嫌悪に表情は引きつり、息継ぎも出来ない程に絡んでいく卑屈と憎悪
終わりはいつなんだと嘆き悲しみに暮れたところで誰かが救いの手を差し伸べてくれるわけでもない
このまま誰かに何もかも奪われていくのを呆然と眺めているだけなのだろうか
気付けば私のいる部屋から光がすっと消え、暗闇が濃度を増していく
まだそんな時間ではないはずだと窓に目をやると、太陽に雲が覆い被さり翳り始めていた
ただでさえ罪悪感に苛まれる中、薄暗い部屋がさらに私を追い詰めていく、視界に映るものが歪んで見えて気が狂いそうになり部屋を後にした、行く当てなど考える余地はなかった

(枯葉が舞い、それを嫌がる彼はふと振り返った、返り花が一つ二つ咲き秋の暮れを告げている、踏みつける落ち葉からは枯渇した生命が響き、見上げた空に重なるのは取り残された者の心情、もうこれ以上個人的無意識の中で憂き身を窶すことなど、澄み切った寒空の下では何の意味ももたらさないだろう)

今に全てを終わらせることが出来るんだ、垢に塗れたこの肉体など行き場のない意志と共に浄化されればいい

季節外れの紅葉が目の前に広がっていく、何かの間違いではないのかと思う程に美しい、淀み切った生活を送り渇いてしまった私の心が満たされていく
深く根を張る樹木に寒風が吹きつける、木の葉は互いの身を寄せながら戦慄き、昨日降った雨の雫を止まることなく鮮やかに落とし続け、私はそれを片手で受け止める
終わったはずの季節は何も受け入れて貰えなかった私を暖かく優しく迎えてくれているような気がした、二度と忘れることのないように脳裏に刻んでいく
もう何も思い残すことはない、今後訪れる呵責から逃れるために初めて誰の目も気にせずに、右手を大きく振りかぶり握りしめていた憎しみを自ら左胸に突き刺した

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released August 25, 2023

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